億に関連した俳句の例をまとめました。
億を含む俳句例
億兆の介眠れる海朧/岡安迷子
冷房裡器械は億を計算す/滝春一
蝶になる途中九億九光年/橋間石
葉桜や競馬に動く億の金/長田等
九億九光年を経し寒椿/斎藤愼爾
億万の仏の露の高野山/皿井旭川
億万の春塵となり大仏/長谷川櫂
億万の民に母あり薺粥/森田智子
考える五十七億本の葦/村瀬誠道
百五十億光年の星へ咳/嶋田一歩
牛蛙億もて数ふ山の齢/阪本謙二
冬青空九億九光年の留守/斎藤慎爾
噴射機に鳴り億兆の露谺/石塚友二
拝の花十万億土夕映ゆる/長谷川櫂
幾千万億兆怒張する冬芽/川崎展宏
葱二列十万億土の匂ひかな/平橋昌子
鐘ついて十万億土霧うごく/福永法弘
億万年声は出さねど春の土/藤田湘子
初蛍十万億土越えきしや/吉田みち子
千羽鶴のその眼幾万幾億や/大井恒行
俳句例:21句目~
墓洗ふ十万億土夕蒸して/春藤みさを
夕焼けて西の十萬億土透く/山口誓子
妻いづこ/億光年の冬銀河/前枝竜三
布団一重十万億土距たりぬ/西山泊雲
端居せる西の十万億土かな/齋藤愼爾
こげよ舟を億光年の冬銀河/岸本マチ子
未だ会はぬ何十億人千代の春/桑原三郎
億兆のこころごころやお歳玉/飯田蛇笏
幾億の毛根血噴く/毛綱編む/三橋鷹女
億万の蟻の一つが今螫せり/相生垣瓜人
舟よこげよ億光年の冬銀河/岸本マチ子
草矢放つ十万億土のちちははに/林美江
億萬の蟻の一つが今螫せり/相生垣瓜人
蓮咲いて億万浄土見るごとし/明石浩嗣
虫の眼の億と集まり冬青空/高野ムツオ
足袋を穿くだけの十万億土かな/橋間石
億光年の風が友達騎馬少年/岸本マチ子
億万の露さりげなく地に還る/大尻いまえ
身滅べば百/千/萬/億螢湧く/筑紫磐井
オクラきざみゐてふりむけば億光年/熊谷愛子
俳句例:41句目~
しぐれをりコンピューターに億の数/加藤楸邨
足袋ゆるく穿く旅十万億土とやら/榎本嵯裕好
おたまじやくしの億万の目が生きんとす/原コウ子
金策なき辰之助を億兆の菌が肺を食う音/橋本夢道
走り井に花幾億のあふるるやそのかみ問へば紀の国の潮/喜多弘樹
黒葡萄しづくやみたり敗戦のかの日より幾億のしらつゆ/塚本邦雄