まくなぎに関連した俳句の例をまとめました。
まくなぎを含む俳句例
まくなぎを払ひて車寅次郎/岸田稚
まくなぎを炎のごとく遠ざけて/石嶌岳
まくなぎを唇にあてたる独言/石田波郷
まくなぎを払ふ扇子の香りけり/日原傳
めまとひを払ふ仕草の皆同じ/山田聴雨
入鹿塚まくなぎ払ふ風もなし/松岡英士
まくなぎを片手払ひに磨崖仏/長尾鳥影
まくなぎを払ひて元の教師顔/平畑静塔
ゆすり蚊の気炎挙げをり祭まへ/高澤良一
めまとひを手繰り寄せたる童歌/菅野茂甚
顔を以てまくなぎ払ふ冬ゆふべ/下村槐太
めまとひを払ひ吊橋揺らしたる/中村青峯
まくなぎをはらひて元の教師顔/平畑静塔
まくなぎを払ふ遠くに愛しあふ/谷野予志
まくなぎを払ひつつ聴く哀史かな/轡田進
遠会釈まくなぎをうちはらひつつ/富安風生
高き山見てめまとひを減らすかな/長谷川双
まくなぎを抜けて故郷すぐそこに/富永小谷
まくなぎをはらひ男をはらふべし/仙田洋子
まくなぎを払ふしぐさをいくたびも/桂信子
俳句例:21句目～
ぶつかるは糠蚊のたぐひ払ひけり/高澤良一
まくなぎを抜け切つて湖真青なり/手島靖一
まくなぎを目に入れしまま竹を見る/岸田稚
まくなぎを隔てて住めり耶蘇の裔/野中亮介
むしむしとまくなぎ多き頃の嵯峨/高野素十
亢ぶりて花道をゆく我等まくなぎ/西口昌伸
旅にいでて冬まくなぎを憐れみぬ/松村蒼石
まくなぎをはらひつゝ読む縁起かな/本城宇洞
まくなぎをへだてゝ母とゐたりけり/小林康治
疲れては妻子も憂しやまくなぎ立つ/小林康治
舐め取るや飛ぶまくなぎを村はづれ/三橋敏雄
まくなぎを抜けてこの世の事もなし/鈴木貞雄
まくなぎを手に持つもので払ひけり/高濱虚子
まくなぎを率ゐて彼が来たりけり/佐々木六戈
まくなぎをいくつ抜けしが行き怯む/能村登四郎
かたまりのまくなぎ浮いてゐる離宮/佐々木六戈
まくなぎを泣かむばかりにうちはらひ/山口誓子
まくなぎを除けまくなぎを除けんとす/萩原麦草
まくなぎをまとひて人にしたがはず/石田あき子
田は青くまくなぎ抜けてゆくひとり/小木ひろ子
俳句例:41句目～
まくなぎをおろかと見ればなほ群るる/山口波津女
まくなぎ見上げ片眼に眼疣できてゐたり/川口重美
