世阿弥に関連した俳句の例をまとめました。
世阿弥を含む俳句例
世阿弥の手巌の真下より泉/中田剛
楪の世阿弥まつりや青かづら/嵐雪
山中に古き炭屑世阿弥父子/上村占
獅子舞は巷に世阿弥五百年/久米正雄
世阿弥寺綿虫ついと見失ふ/大蔵靖子
世阿弥忌の乾びはじめし姿鮓/辻桃子
世阿弥忌の月白明り竹の奥/佐野美智
晩年の世阿弥判らず蚊遣香/鈴木鷹夫
繙きし世阿弥の一書返り花/加藤耕子
花楓太鼓吊りある世阿弥寺/徳野正枝
炎天を舞ふ大鴉世阿弥寺/鍵和田ゆう子
島の蝉転びて啼くや世阿弥の地/小林武
世阿弥忌のいづれの幹の法師蝉/森澄雄
楪の世阿彌まつりや青かづら/服部嵐雪
世阿弥忌の枝のさきざき百日紅/脇村徳
鉄骨の函から日の出世阿彌の忌/竹中宏
鬱の日は世阿弥に隠れ萩の花/鈴木鷹夫
世阿弥忌の糸瓜の下の静かなり/鈴木鷹夫
世阿弥忌の腸鳴りの一度ならず/藤田湘子
世阿彌の忌心胆のこゑ低かりき/藤田湘子
俳句例:21句目~
世阿彌忌の佐渡に集へり疾風雲/高橋睦郎
世阿彌忌の発止と踏みし床の音/藤田湘子
天の川ほのと淵ある世阿弥の忌/津川志津
鴨足草ふはふは咲いて世阿弥論/鈴木鷹夫
世阿弥寺ぜんまいを干す花の下/細見綾子
世阿弥忌の天の水を見てゐたり/岡井省二
世阿弥忌の松に虫喰ひはじまりぬ/大牧広
世阿弥忌の白を尽せる瀧なりし/松尾隆信
世阿弥忌の佐渡につどひぬ夕焼雲/高橋睦郎
声大きをんなの電話世阿弥の忌/秋山巳之流
白詰草咥えて世阿彌のひびきあり/中北綾子
読むたびに意の改まり世阿弥の忌/鷹羽狩行
逆波の白む世阿弥の忌なりけり/三田きえ子
世阿弥忌や佐渡に拝せる雨乞面/阿部すず枝
音ひそめゐて急流や世阿弥の忌/鷲谷七菜子
世阿弥忌の花なき花瓶置いてある/藤岡筑邨
かりんの実落ちて香るや世阿弥の忌/中野輝子
はたはたとぶ小佐渡に古き世阿弥径/中川正枝
白砂拾ふともなく浜へ世阿弥の忌/上田日差子
世阿彌忌のこの波がしらいづくより/高橋睦郎
俳句例:41句目~
世阿弥忌や踊子あつけらかんと脱ぎ/石井みや
燃ゆる火へ世阿弥来さうな花ざかり/福田甲子雄
田遊びを見終へし世阿弥うなづけり/成瀬櫻桃子