胡瓜揉みに関連した俳句の例をまとめました。
胡瓜揉みを含む俳句例
甥姪の機嫌気妻や胡瓜揉/石塚友二
還暦も昨日の続き胡瓜もみ/岡島禮子
蠅帳の裡の翠微や胡瓜もみ/吉屋信子
貧乏の光をちらし胡瓜もみ/原コウ子
病室の小さき爼胡瓜もみ/石田あき子
世を以て黄昏となす胡瓜揉/藤田湘子
故郷の味を守りて胡瓜もみ/倉田静子
胡瓜もみ世話女房といふ言葉/高濱虚子
ほどほどの力で絞る胡瓜もみ/江森定子
胡瓜もみ今宵の味は妻か母か/有馬暑雨
胡瓜もみ命日の日の高上り/大峯あきら
低くして灯のにほひける胡瓜揉/森澄雄
胡瓜もみ夕餉明るき中にすむ/相馬黄枝
胡瓜もみ蛙の匂ひしてあはれ/川端茅舎
胡瓜揉む答のいらぬ夫のぐち/土田京子
退勤のすぐなる水仕胡瓜もみ/高野彩里
遣唐使もどりし寺の胡瓜揉み/近藤園子
食卓に夫がゐる夜の胡瓜もみ/西村和子
帰省子に杉山にほふ胡瓜もみ/野澤節子
鼻唄のきのふと同じ胡瓜もみ/黛まどか
俳句例:21句目~
指太くなりし月日や胡瓜揉む/弓木和子
上げ板のきしむ厨の胡瓜もみ/高橋尚子
職離れ変るくらしや胡瓜もみ/藤村藤羽
一雨去り一雨また来る胡瓜揉み/角川春樹
厨ごと手抜き加減に胡瓜もみ/西村美佐子
地火照りの家の中まで胡瓜揉み/宮坂静生
夕空に窓つつまれぬ胡瓜もみ/岡本まち子
大たらひもて百膳の胡瓜もみ/石川星水女
訪ひとはれしつつ今宵の胡瓜揉み/上村占
豆殻をさしくべながら胡瓜もみ/松藤夏山
胡瓜もみ母の手いつも冷たくて/磯崎啓三
旅戻りやはり吾が家の胡瓜もみ/長尾鳥影
ラジカセを大きくかけて胡瓜もみ/足立悦子
好き嫌ひなき子に育ち胡瓜もみ/嶋田摩耶子
子が泣けば揉みつぶしたり胡瓜揉/岩田由美
貧しき日豊かなる日も胡瓜もみ/丹羽たま子
胡瓜揉みうからはらから共に老ゆ/根岸善雄
胡瓜揉みぽりぽりやりて昼餉了ふ/高澤良一
物言はぬ濁りが易し胡瓜もみ/阿部みどり女
ふたりゐるただそれで佳し胡瓜揉む/渕脇登女
俳句例:41句目~
手のとどく四十路怖れじ胡瓜もみ/赤松けい子
湖の雨の涼しき胡瓜もみ/富安風生「朴若葉」
胡瓜揉みスープの冷めぬ距離に住む/相馬沙緻