墓所に関連した俳句の例をまとめました。
墓所を含む俳句例
薺生ふ朝日将軍墓所御前/高澤良一
十日月火星中上健次墓所/黒田杏子
町中の墓所の桜の満開に/高澤良一
虎杖や古屯田の墓所構/河東碧梧桐
わが墓所は村一望や青鷹/茂木喜子
卯の花腐し山国は墓所多し/飯田龍太
たかんなや吉良累代の墓所/加古宗也
良寛墓所毛虫も托鉢姿して/高澤良一
鳥渡り良寛の墓所昏むなり/西村公鳳
ゴッホ墓所南へ渡る鳥の群/関森勝夫
一休の墓所の白妙秋日濃し/須賀允子
正造の墓所の箒目紅葉降る/高田貴子
墓所一つなき島山の冬紅葉/野澤節子
墓所十坪そこのみ明し額の花/杉本寛
冬安居夫の墓所に猫殖えて/殿村莵絲子
妻と訪ふ先師の墓所や新松子/伊東宏晃
河童忌や墓所に通ずる坂多し/対馬康子
父に歩み母に歩みて墓所にあり/上野泰
時忠の墓所枯芦のたちつくす/小谷延子
良寛墓所尋めゆく頬に植田風/高澤良一
俳句例:21句目～
藪中の木を積む墓所や梅白し/飯田蛇笏
重衡の墓所いとどしき実南天/杉山瑞恵
雪折れの杉っ葉蒼く高尾墓所/高澤良一
ふるさとの年新たなる墓所の雪/飯田蛇笏
わが墓所に蝉音を降らす樅一樹/近藤一鴻
智恵伊豆の墓所はばからず初鴉/山岸治子
母逝きてひととせ墓所の薄紅葉/井上和子
水鳥や墓所の火遠く江にうつる/高井几董
義士会や浅野家の墓所浪速にも/大橋敦子
晩稲刈るその傍らに父祖の墓所/吉岡桂六
実時の墓所幽冥のまんじゅさげ/高澤良一
その墓所をたづねあてたる虎が雨/山本洋子
二人静墓所に寄るのもえにしかな/田中螺石
勝頼の墓所かなかなの鳴きそろふ/武井久雄
墓所の杉火よりもあかき蔦まとふ/大野林火
椎の実のここだく谷中の無縁墓所/高澤良一
忠相の墓所に降り込む落花かな/相川やす志
桜ひらく山かげの墓所父母浮かぶ/大井雅人
落葉降り積む墓所までも明かき国/対馬康子
綿虫や墓所なつかしきところにて/津森延世
俳句例:41句目～
墓所に下りし鳶見る日凧も遠き空/河東碧梧桐
墓所に降る木の実を聴いて露伴/文/高澤良一
津和野藩主亀井家の墓所尋め来れば木立とよもす蝉しぐれなる/森伊佐夫
