宝恵籠に関連した俳句の例をまとめました。
宝恵籠を含む俳句例
空模様読みつつ発たせ戎駕/堀恭子
宝恵籠の遅るゝ一つ人波に/三宅黄沙
宝恵駕の一番駕の鯛は大/堀/みのる
宝恵籠へ大き髷より入りけり/安部桂
宝恵駕の提灯はしる宵景色/大橋宵火
戎籠腰を落してなまめける/日野草城
勢揃ひしてゐる声の戎籠/吉村いさよ
人垣に宝恵籠ひくく通りけり/田村木国
宝恵籠と人の流れの中にあり/岸風三楼
宝恵駕の女あるとき真顔なす/山下陽弘
宝恵駕のとんでゆくなり戎橋/山崎数歩
宝恵駕の紅白の紐いのち綱/橋本美代子
宝恵駕の豊かな膝は駕に触れ/上田富丈
宝恵駕をおくりて軒の立咄し/後藤夜半
宝恵籠をはみ出て厚き緋座蒲団/森董花壇
宝恵駕の尚遅るゝとふれの来る/塩見武弘
宝恵駕の妓のひざにゐる幼かな/森川暁水
宝恵籠の妓のひざにゐる幼かな/森川暁水
宝恵籠を出る裾こぼれ粉雪ちる/岡本圭岳
宝恵籠やちらつく雪も宵のほど/岸風三樓
俳句例:21句目~
宝恵籠を飾りて明日を待つ廓/戸石無盞子
宝恵駕が動き人またそれに蹤く/大橋敦子
宝恵駕や片袖垂れてあでやかに/竹下竹人
宝恵駕をはみ出て厚き緋座蒲団/森薫花壇
宝恵駕を追うて小走り戎橋/曾我部ゆかり
宝恵駕やうちはづさるゝ総格子/大橋櫻坡子
宝恵籠や死にゆく時も足袋履いて/角川春樹
宝恵籠は夜こそよけれ見にゆかん/高浜虚子
にぎやかに来る宝恵籠のふれの衆/高濱年尾
宝恵駕の髷がつくりと下り立ちぬ/後藤夜半
宝恵籠の手締めに空の晴れてきし/堀内順子
髷に手を宝恵駕の妓起たむとす/阿波野青畝
宝恵籠やくゝり添へたる梅一枝/高橋淡路女
宝恵籠や坐りこぼるゝ褄のはし/高橋淡路女
宝恵籠を降りる草履をそろへけり/長谷川素逝
宝恵籠のにぎはひとなりゆけるなり/岡井省二
宝恵籠のをんなはさのみ良からずも/高濱年尾
宝恵駕の妓のまなざしの来てゐたる/日野草城
妓ら降りて宝恵駕のみな小さくなる/後藤比奈夫
宝恵駕の妓のとりまかれ乗るところ/大橋櫻坡子
俳句例:41句目~
宝恵駕に乗つてうれしき日もありし/高田たつ女
宝恵駕を下りし妓にみちひらかるゝ/大橋櫻坡子