真闇に関連した俳句の例をまとめました。
真闇を含む俳句例
花冷や浅利歯軋る真闇/石塚友二
伊那谷の杉の真闇の初神楽/太田嗟
全山の花の鼓動を秘む真闇/安原葉
颱風の真闇の壁とわが耳目/及川貞
霹靂と聞きし一葉の真闇かな/林翔
背の真闇前の灯の波万灯会/倉林敏子
真闇には蟇の塊ありて啼く/平井照敏
秩父嶺の真闇に習ふ祭笛/猪俣千代子
味噌蔵の真闇八十八夜来る/西川織子
石焼いも真闇の窓の下通る/高田律子
餅花や沖の真闇を灯が通る/友岡子郷
堂ぬちの真闇も浄土空海忌/村上梅泉
流燈へ水の真闇の底知れず/都筑智子
しろじろと顕ちて真闇の滝の丈/伊東肇
紅の真闇に咳を咳きにけり/八木林之介
花祭踊る設楽の真闇雪降らす/村上冬燕
高野槙ふかく雨月の真闇かな/西村公鳳
馬刺食ふ木曽の真闇や秋近し/有馬朗人
寒ざらひそびらの真闇風通る/赤木梢人
故郷は深毛の蟹の真闇なる/小檜山繁子
俳句例:21句目～
百八松明絶えし真闇の雨の音/佐野妙子
真闇にも濃淡ありし追儺の灯/根岸善雄
磯山の扼す真闇に除夜の鐘/八木林之介
窓を塗る丹波の真闇ぼたん鍋/山根草炎
佗助はここらあたりの真闇かな/石田勝彦
橋よりは真闇よ風に流灯消ゆ/小瀬千恵子
山を負ふ田の真闇より鳴く水鶏/高柳聖子
花火炸裂真闇に別の世が見えて/奥山雷火
灯取虫桑の真闇をきたるなり/大橋櫻坡子
月に裏ありて真闇よヒロシマ忌/前田地子
問ひつめて真闇の蟇を歩ましむ/成井惠子
三七日のかやの真闇の底ひかな/石川桂郎
真闇へと連れ去られなむ風の盆/西村和子
すさまじき真闇となりぬ紅葉山/鷲谷七菜子
逆潮の瀬戸の真闇やほとゝぎす/東洋城千句
冷やかに誰が手か触れて真闇なす/石川桂郎
雛の間というすさまじき真闇あり/斎藤愼爾
ぼうたんに波うつてゐる真闇かな/鷲谷七菜子
耐へがたき真闇樹氷をおしたてる/石橋辰之助
山焼く火桑の真闇に衰へぬ/南風/水原秋櫻子
俳句例:41句目～
花烏賊のしわしわ釣るゝ真闇かな/水原秋櫻子
シャガールの青闇/真闇/蛇/女体/小檜山繁子
