奥山に関連した俳句の例をまとめました。
奥山を含む俳句例
葛切や京奥山の水の味/篠原
七月やひづめの音を奥山に/原裕
奥山に夏霧のぼり杉濡らす/原裕
冬景色奥山大臼歯の如く/川崎展宏
奥山の囀小筥に納めたし/上野好子
奥山の枯葉しづまる春夕/前田普羅
奥山の径を横ぎる蕨とり/前田普羅
奥山の芒を刈りて冬構へ/前田普羅
奥山に大雪やある余寒かな/原石鼎
奥山やめでたきものに飾炭/原石鼎
奥山の枯もけぶれり野蒜摘/中拓夫
奥山や五声続く鹿をきく/向井去来
奥山や枯木の穂にも初日影/原石鼎
奥山に風こそ通へ桐の花/前田普羅
薄氷天に奥山在る如し/河原枇杷男
奥山の温泉の夜寒ひとしほに/上村占
奥山にむささびの声山開き/皆川盤水
奥山の奥ある国にゐて炬燵/村越化石
奥山の寒蝉月に鳴きにけり/飯田蛇笏
奥山や紅葉掻き分け鹿の角/藤野古白
俳句例:21句目~
奥山や鈴がら振つて呼子鳥/藤野古白
屋の間奥山見えて夕立かな/飯田蛇笏
法然の日を奥山に籠りけり/伊藤白潮
奥山の天をうつろふ夏雲雀/飯田蛇笏
奥山に売られて古りし蚊帳かな/原石鼎
奥山に旅寝かさねて合歓の花/田中裕明
奥山に滝かくしたる平家村/御子柴弘子
奥山に雪積るらし白湯うまし/村越化石
奥山のさくらは白く舂づける/高澤良一
奥山の花をうながす修羅落し/福永耕二
雪かけて奥山肩を上げにけり/高井北杜
落蝉は有為の奥山けふ越えて/高澤良一
奥山の滝に打たるる夏行かな/大石悦子
谷春辺猶奥山の寝こけかな/松根東洋城
奥山の懸巣の羽根を拾ひ来し/ふけとしこ
奥山にもみぢ踏み分け偽書に入る/高橋龍
奥山に来て逢ふ春の障子かな/鷲谷七菜子
時雨忌や有為の奥山越えてなお/五島高資
暮れそむる奥山見えて雪おろす/前田普羅
奥山は雪ふかけれど西行忌/五十崎古郷句集
俳句例:41句目~
奥山紅葉めぐすりの木の在り處/小枝秀穂女
火薬庫ある奥山かけて紅葉はげし/宮津昭彦
夫につく有為の奥山あをあらし/山口みちこ「懐郷」