11月に使用する季語を一覧にまとめました。
※後半に「十一月」の例句を120句ほどまとめてあります。
11月の季語:時候
初冬 / 神無月 / 立冬 / 水始めて氷る / 小春 / 冬浅し / 冬めく /
11月の季語:天文
凩 / 星の入東風 / 神渡し / 初時雨 / 時雨 / 初霜 /
11月の季語:生活
後の更衣 / 冬構 / 北窓塞ぐ / 目貼 / 霜除 / 風除 / 炉開 / 塗炉縁 / 敷松葉 / 口切 / 蕎麦刈 / 大根引 / 大根干す / 切干 / 蕪引 / 干菜 / 蓮根掘る / 麦蒔 / 牡丹焚火 / 棕櫚剥ぐ / 馬下げる / 注連作 / 木の葉髪 / 年貢納 /
11月の季語:行事
氷魚の使 / 孟冬の旬 / 炉炭を進る / 射場始 / 新嘗祭 / 明治神宮祭 / 鎮魂祭 / 勤労感謝の日 / 九州場所 / 亥の子 / 十日夜 / 案山子揚 / 杜氏来る / 下元 / 七五三 / 神の旅 / 神在祭 / 神迎え / 恵比寿講 / 厳島鎮座祭 / 御火焚 / 鞴祭 / 尻摘祭 / 山の神祭 / 酉の市 / 出雲大社新嘗祭 / 神農祭 / 納の庚申 / 智積院論義 / 十夜 / 興福寺法華会 / 維摩会 / 栂尾虫供養 / 吉祥院八講 / 鉢叩 / 大師講 / 別時念仏 / 感謝祭 / 待降節 / 聖ザビエルの日 / 宗鑑忌 / 東叡山開山忌 / 達磨忌 / 浪化忌 / 芭蕉忌 / 嵐雪忌 / 東福寺開山忌 / 几董忌 / 白秋忌 / 亜浪忌 / 勇忌 / 八一忌 / 波郷忌 / 一葉忌 / 三島忌 /
11月の季語:動物
熊穴に入る / 落鱸 / 柳葉魚 / 霜降かます / 蟷螂枯る / 綿虫 / 冬の虫 / 冬の蝗 /
11月の季語:植物
帰り花 / 山茶花 / 八手の花 / 柊の花 / 茶の花 / 冬紅葉 / 紅葉散る / 落葉松散る / 朴落葉 / 銀杏落葉 / 冬葵 / 紫甘藍 / 山牛蒡 / 寒竹の子 / 麦の芽 / 石蕗の花 / 寒葵 / 寒蘭 / 雪割茸 / 榎茸 /
⇒ 三冬を含む冬の季語一覧はこちらをクリック
「十一月」を使用した俳句についてまとめてみました。
季語「十一月」について
【表記】十一月
【読み方】じゅういちがつ
【ローマ字読み】juichigatsu
子季語・関連季語・傍題・類語など
–
季節による分類
・「し」で始まる冬の季語
・「冬の時候」を表す季語
・「初冬」に分類される季語
十一月を含む俳句例
沖に日矢十一月の波頭/星野椿
十一月焚いて渚に桜榾/岡井省二
十一月の宮殿の雨の宵/田中裕明
長命寺裏や十一月も尽き/岸田稚
醜松の十一月を水漬ける/齋藤玄
茨の実琥珀十一月終る/山口青邨
川透きて十一月の桑畑/斎藤道子
星空を足音あゆむ十一月/平井照敏
墨すつて十一月の卓の上/橋本榮治
魚を焼く十一月の身のまはり/黛執
墨すつて十一月の洛の宿/橋本榮治
雲ゆくや十一月の大鳥居/猪頭星荘
雨や降る凡に十一月三日/石塚友二
雨が消す十一月の草の色/大島早苗
貌うつす十一月の水の張り/桂信子
街の音十一月も半ば過ぎ/高木晴子
月上る十一月の草の香に/新村写空
日暮見ぬ十一月の道の辺に/原石鼎
投函に十一月の日差す道/高澤良一
花石蕗に十一月の始りぬ/高木晴子
俳句例:21句目~
宙に日を十一月の楢櫟/星野麦丘人
余日なき十一月の予定表/星野立子
信濃全山十一月の月照らす/桂信子
十一月婚約の孫祝しけり/濃野愛子
出水禍の十一月も畳なし/近藤一鴻
灯台に十一月の濤しぶき/伊藤敬子
水の辺に十一月の青芭蕉/石原舟月
あたたかき十一月の回り道/松吉良信
十一月六日は雨の親しかり/島谷征良
十一月六日を記す雨とのみ/手塚美佐
十一月潮のしぶきの橋点る/伊藤京子
からまつに十一月の雨の音/野中亮介
十一月神の醸せし酒にほふ/栗原稜歩
十一月花を扱ひ荒れし手よ/大井雅人
ベッド組み立てて十一月の雨/皆吉司
峠見ゆ十一月のむなしさに/細見綾子
影淡き十一月の稲架掛くる/石川桂郎
旅に見る十一月の水や空/島田みつ子
日の障子十一月の白ならん/大井雅人
星を一撃十一月の人焼く火/対馬康子
俳句例:41句目~
コーヒ濃し十一月の終りけり/森田峠
栗いろの十一月の雀らよ/今井杏太郎
武蔵野は十一月の欅かな/松根東洋城
今日よりは十一月の旅日記/星野立子
河馬を呼ぶ十一月の甘納豆/坪内稔典
海の鵜に十一月の日は移る/小宅容義
父の忌の十一月の雪を掃く/深谷雄大
瞬けば十一月は冬なりき/殿村菟絲子
約多き十一月となりにけり/斎藤節子
縞織つて十一月の風の音/鷲谷七菜子
美しき十一月のペルシャ猫/山口冬男
老人に海優しかり十一月/櫛原希伊子
謙虚なる十一月を愛すなり/遠藤梧逸
十一月の税吏に向くる空気銃/斎藤玄
やすんじて牡蠣の十一月迎ふ/石川桂郎
あをあをと十一月の蓬かな/山口いさを
かたくなな十一月の空がある/櫂未知子
からまつの十一月の林かな/今井杏太郎
煙草の火十一月がすたすたと/美馬順子
しくしくと十一月の雨が降る/後藤綾子
俳句例:61句目~
洗濯ばさみ強し鳶くる十一月/中山純子
十一月街路樹の色ゆたかなる/作山和子
十一月壁に射す日の白かつし/高澤良一
コースター十一月の風を切る/野原湖心
コート買ふ十一月の旅のため/西村和子
亀とゐて十一月のはじまりぬ/斎藤隆顕
家族ゐて十一月のはじまりぬ/藺草慶子
今日よりは十一月の石蕗の花/高木晴子
光まとひて十一月の枯木ども/相馬遷子
十一月の櫛目正しき日の光/中村草田男
混みあひて十一月の鬼籍かな/岩月通子
桃の木に十一月の日ざしかな/篠崎圭介
山に入る十一月の背負籠かな/白岩三郎
十一月朔日服を替へて出づ/広瀬河太郎
十一月石も素肌をさらすかな/平井照敏
花少なき十一月に母死せり/和田耕三郎
十一月古きビートルズが歌ふ/中村明子
鍋もののうまき十一月来たる/石川桂郎
松ばかり冴えて十一月といふ/石塚友二
迷ひ来て十一月の蝶黄なり/藤原たかを
俳句例:81句目~
十一月をくるぶしのすこやかな/中田剛
雑巾の道まつしぐら十一月/赤松ケイ子
十一月の逢曳鳩の眸に見られ/木下夕爾
十一月の薄日の影を横切った/高橋信之
十一月の船落ちてゐる騙し舟/攝津幸彦
十一月こんな日和がよろしくて/高澤良一
十一月の洩れ日大柄濤起こる/鳥居おさむ
落葉松に十一月の来てゐたり/蓬田紀枝子
訪はずまた見舞はず十一月の鵙/野澤節子
猫のぼる十一月のさるすべり/青柳志解樹
十一月寝刻まで茶湯たぎらせよ/斎藤空華
谷に住む十一月のあたたかし/長谷川素逝
十一月ホンドタヌキの空寝入り/高澤良一
咳きながら十一月に入りけり/阿波野青畝
人目も草も十一月はあからさま/清水径子
鳴くからに十一月の蚊を殺す/赤松ケイ子
喪の十一月河強風に捲かるる鴎/古沢太穂
新しきナイフとフォーク十一月/川崎展宏
雨の十一月林檎灯あつめ前夜祭/古沢太穂
十一月枯れゆくは華咲くごとく/平井照敏